象
風が天上を渡る。雲は厚く垂れこめるのに、まだ雨は降らない — あと一歩が届かない象。
ふうてんしょうちく
小さな蓄え・足止め・準備・微調整
密雲雨ふらず。小さく整えながら待つ
風が天上を渡る。雲は厚く垂れこめるのに、まだ雨は降らない — あと一歩が届かない象。
小畜は「小さくとどめ、蓄える」。卦辞の「密雲雨ふらず、我が西郊よりす」は、条件がほぼ揃いながら最後の一点で成就しない状態を描く。大きな力も、小さな柔らかい力に一時とどめられることがある。
進めたいのに、細かい事情で足止めされている局面。強行突破するほどの障害ではないぶん、かえってじれったい。今できるのは小さな調整と蓄え。雨は降る前が一番暗い。
大きな成果を急がず、細部の改善や下準備を積む時期。それが降り出したときの差になる。
思いどおりに動いてくれなくても、柔らかい働きかけを重ねる。強く押すと壊れやすい。
大勝負は時期尚早。小さく整えられることを一つずつ片づけて、機が熟すのを待つ。