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六十四卦一覧
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山沢損

さんたくそん

損して益す・手放す・簡素・誠

沢を損して山を益す。減らすことが益になる

沢が自らの水を減らして山を潤し高める。下を損して上を益す — 手放すことの象。

古典の意味

損は「へらす」。卦辞は「孚あれば、元吉にして咎なし」— 減らす行為も、誠がこもっていれば大いに吉と説く。二簋(き)の簡素な供え物でも祭りは成る。怒りを懲らし欲を窒(ふさ)ぐのが君子の損の使い方。損は終われば必ず益に転じる。

いまの意味

何かを減らす・手放す・譲ることが、結果的に一番の利益になる局面。出費や時間の献上、プライドの放棄 — 惜しい気持ちは自然だが、誠意ある「損」は信用という形で必ず戻ってくる。飾りを削ぎ、簡素にすることも損の道。

暮らしの場面

仕事

今期の数字を少し損しても、信頼や品質に投資する。長期の益は短期の損の形でやって来る。

人間関係

譲れるところは気持ちよく譲る。小さな損を引き受けられる人に、大きな信頼が集まる。

決断

選択肢を「何が得られるか」でなく「何を手放せるか」で並べ直すと、答えが見えることがある。