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六十四卦一覧
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風沢中孚

ふうたくちゅうふ

まこと・内なる信・通じ合い・真心

中に孚あり。真心は豚や魚にも及ぶ

沢の上を風が渡る — 風が水面の隅々にまで触れるように、内なる真心が届き渡る象。中央の二陰は、卵を抱く殻の中の空(むな)しさ=虚心。

古典の意味

中孚は「中(うち)に孚(まこと)あり」。孚は親鳥が卵を抱く形で、内側から通じ合う信を表す。卦辞は「豚魚(とんぎょ)吉。大川を渉るに利あり」— 真心は最も鈍いものにさえ及び、それがあれば大河も渡れると説く。鳴鶴陰に在り、その子これに和す — 見えない所の誠が、自然に応えを呼ぶ。

いまの意味

技巧や説得力より、内側の誠実さそのものが問われる局面。真心は隠れていても伝わり、偽りは飾っていても漏れる。虚心 — 先入観や打算を空にして向き合うことが、通じ合いの条件。信頼で渡る川は、理屈で渡る川より深くてよい。

暮らしの場面

仕事

見えない所の仕事ぶりが評判を作る。誰も見ていない場面での品質が、いちばん遠くまで届く。

人間関係

通じ合いたければ、まず自分の内側を偽らない。誠実さは技術ではなく状態。

決断

この選択を人に隠さず話せるか — 話せるなら進んでよい。孚のある決断は説明が短い。