象
山の上の木は、風雪に耐えながら年輪を重ねてゆっくり高くなる。順を踏む前進の象。
ふうざんぜん
漸進・順を踏む・着実・婚姻の礼
山上の木のように、順を追って進む
山の上の木は、風雪に耐えながら年輪を重ねてゆっくり高くなる。順を踏む前進の象。
漸は「ようやく・すすむ」— 段階を踏んだ前進の卦。卦辞は「女帰(とつ)ぐに吉。貞に利あり」— 婚礼が納采から親迎まで順を踏むように、正式な手続きを経た進みが吉と説く。爻辞は鴻(おおとり)が水際から磐、陸、木、丘へと順に昇っていく姿を描く。
焦らず、飛ばさず、段階を踏んで進むべき局面。手順を踏むことは遅回りに見えて、実は積み上げた一歩一歩がすべて資産として残る唯一の進み方。鴻の群れのように、進む順序と足場を確かめながら。
昇進も事業も、段階を飛ばした分だけ後で埋め直しが要る。今の一段を確実に固める。
関係の深まりには固有の速度がある。手順(信頼の儀式)を省くと土台が薄くなる。
一足飛びの選択肢と段階的な選択肢があるなら、後者に分がある時期。次の一段だけ決めれば十分。