象
火が上、水が下 — それぞれ本来の場所へ向かい、まだ交わっていない。すべてが整う直前の象。
かすいびせい
未完・もう一歩・可能性・慎重な渡河
まだ渡り終えない。乱れの中に希望がある
火が上、水が下 — それぞれ本来の場所へ向かい、まだ交わっていない。すべてが整う直前の象。
未済は「いまだ渡らず」— 六十四卦の最後に、完成ではなく未完成が置かれる。卦辞は「亨る。小狐汔(ほとん)ど済(わた)らんとして、その尾を濡らす。利あるところなし」— 子狐は渡り切る寸前に尾を濡らす。最後の一歩の慎重さを欠けば、九割の前進も実らないと説く。
あと少しで形になる、しかしまだ渡り終えていない局面。未完成は失敗ではなく、あらゆる可能性がまだ開いている状態。易が最後にこの卦を置いたように、物事に最終的な完成はなく、常に次の渡河が始まる。焦って尾を濡らさないこと。
9割完成の案件ほど、最後の詰めに最初と同じ慎重さを。リリース直前の駆け込みが一番危ない。
解決しかけた問題を「もう大丈夫」と放置しない。最後のひと往復まで丁寧に。
未完了でも道は通じている。完璧な完成を待たず、しかし最後の一歩だけは軽く踏まない。