象
山の上に沢が乗り、山は身を低くして水を受けとめる。二つの気が引き合い、感じ合う象。
たくざんかん
感応・共鳴・引き合う・受けとめる
山上の沢。心が感じ合って通じる
山の上に沢が乗り、山は身を低くして水を受けとめる。二つの気が引き合い、感じ合う象。
咸は「感じる」— 下経の最初に置かれた、感応の卦。卦辞は「亨る。貞に利あり。女を取(めと)れば吉」— 若い山(艮)が若い沢(兌)の下にへりくだる形に、真心の交わりを見る。爻辞は足の親指から順に、感応が深まる過程を描く。
理屈より先に、心が動く・通じ合う局面。説得ではなく共感が物事を運ぶ。大切なのは、受けとめる側の器を空けておくこと — 山が身を低くして沢を載せるように、先入観を減らすほど感応は深くなる。
論理で押す前に、相手の関心に共鳴する点を探す。通じてから伝える方が何倍も速い。
感じたことは軽く伝えてみる。感応は双方向で、受けとめる余白を持つ人に集まる。
心が動いた事実は判断材料に値する。ただし浅い興奮か深い共鳴かは、少し時間を置くと分かる。